【4ヶ月の入院記録】里帰りを諦めた話

妊娠・出産

こんにちは、すず子です。
私は「切迫早産」と「全前置胎盤」の診断を受け、4ヶ月の長期入院を経験しました。
その過程で、当初予定していた“里帰り出産”を諦めることになりました。

この記事では、

  • なぜ里帰り出産ができなくなったのか
  • その決断に至るまでの私自身の葛藤

について綴っていきます。
もし、同じような状況で悩んでいる方がいたら、少しでも参考になれば嬉しいです。

「切迫早産」や「全前置胎盤」については、別な記事にまとめています。
そちらもよかったらご覧くださいね。

もともとの予定

産休に入ったらすぐに実家に帰省し、実家近くの総合病院で出産する予定でした。
その病院を選んだ理由は以下のとおりです。

  • 不妊治療で授かったため、クリニックの先生から「個人病院よりも総合病院が安心」とすすめられていた。
  • 実家から近く、交通の便もよい。
  • 友だちや親戚もその病院で出産しており、信頼感があった。

10週目に予定日が決まった時点で、その病院に電話をして分娩予約も完了していました。

里帰りできない可能性が出てきた

不妊治療クリニックを妊娠10週目で卒業し、その後は自宅から通える総合病院で妊婦健診を受けることに。
しかし、21週の検診で「切迫流産」と診断され、急遽入院。その後、「全前置胎盤」も併発していることがわかり、長期入院の可能性が出てきました。

とはいえ、入院当初(21〜26週頃)はまだ、里帰りの可能性もゼロではありませんでした。

しかし「全前置胎盤」はリスクのあるお産とされています。さらに切迫で早産になる可能性もあったため、助産師さんからはこうアドバイスされました。

早産の可能性がある場合は、NICU・GCU・小児科の体制が整った病院が安心だよ 」と。

NICUは耳にしたことがありましたが、GCUという言葉は初めて知りました。

■NICU(新生児集中治療室)とは?
低出生体重児や病気を持った新生児が、集中的な治療・ケアを受けるための部門。

■GCU(回復治療室)とは?
NICUで治療を受けた赤ちゃんや、状態が安定してきた赤ちゃんが継続してケアを受ける部屋。

引用元:公益財団法人 母子衛生研究会

NICUやGCUがある病院だと、万が一早産になっても、病院内で迅速に連携が取れます。

当初予定していた里帰り先の病院にもNICUはありましたが、新生児室は「在胎34週以上かつ軽症のみ対応」と制限がありました。

そのため、より安心して出産できる病院を検討しなおし、NICUとGCUが整った病院に決めました。
今の病院の主治医にも、里帰りの目処が立ったら紹介状を書いてもらえることになっていました。

里帰りできる?できない?条件は

ただ、問題は「里帰りのための母体搬送はしていない」こと。
つまり、私が退院しない限り、別の病院へは移れません。

しかも、新しい病院への初診までには1〜2週間の空白期間があくと言われました。
そのため、退院できるかどうかが大きなカギとなりました。

退院の条件は

  • 子宮頸管が25mm以上で安定していること
  • 2週間ごとの外来健診で対応可能な状態であること

このまま入院継続か、退院して里帰りか——
判断は、26週の健診次第になりました。

里帰りするか、しないか。決め手になったのは

運命の26週目。
内診で子宮頸管の長さを慎重に測ってもらった結果は、
長めに見積もって「26mm」
タイミングによっては「20mm」程度とも言われました。

主治医からは

「絶対に里帰りしたい!という強い希望があれば、不可能ではないよ。」
「でも、退院許可を出せる状態とは言えず、転院まで1〜2週間空くのは正直怖い。全前置胎盤のこともあるし、リスクはある。ご家族とよく話し合って決めてくださいね。」

と話がありました。

一時的に退院できるのは、とても魅力的な話。
新しい病院に移って気分転換したいという気持ちもありました。
でも、ここまで頑張ってきたからこそ、リスクを取るのも怖い…

最終的に、私は「このまま今の病院で出産まで過ごす」ことを選びました。

その決め手となったのは

  • 今の病院に1ヶ月半お世話になり、お医者さんや助産師さんたちと信頼関係ができていた。この人たちと一緒なら安心して出産に臨めると思ったこと。
  • 里帰りしなくても家族や親戚の力を借りられる環境だったこと
  • 里帰り先の病院は規模が大きくなり、金銭的な負担が大きくなりそうだったこと。(個室料金も1日5000円以上の差があった。)
  • リスクのことを考えながら転院までの期間ハラハラして過ごすことが、逆にストレスになりそうだったこと。

一番メンタルが落ち込んだ時。でも…

退院できるかもしれない——
そんな期待を胸に過ごしてきた1ヶ月半だったので、この決断をした時が、正直一番落ち込みました。

その夜は、涙が止まらず大泣き。
でも、助産師さんが話を聞いてくれて、気持ちはだんだん整理されていきました。

私にとっては、
退院できるのか、できないのか
里帰りできるのか、できないのか
という曖昧な状態がいちばんストレスだったようで、
「出産まで入院!」と決まってからの方が、むしろ気持ちはラクになりました。

腹をくくって「よし、残りの入院生活も充実させてやる!」と前向きになれたのです。

…とはいえ、あと2ヶ月以上の入院を考えると、絶望的な気持ちにもなりました。
その気持ちを乗り越えた方法や、入院中の過ごし方も、また別の記事でお伝えしていけたらと思っています。

それでは、また。

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