親になっても大切にしたい『子どもが選ぶこと』

子育て

はじめに

こんにちは、すず子です。

いきなり壮大なことを言いますが、
「選ぶ」って
人生の楽しみや、喜び、生きがいに
繋がるものだと思うんです。

もちろん、時には
しんどい選択を迫られる時もあります。

それでも、自分で考えて決断するという過程が、
次に進む力になります。

そしてこの「選ぶ」権利は、大人だけのものではありません。
子どもにだって、赤ちゃんにだってある。
それを忘れないでいたいのです。

頭で分かっているつもりでも
実際に子どもの選択を尊重するのって
案外むずかしい。

だって

我が子には、幸せな人生を送ってほしいから。
大人は見通しがもてる分、
「こっちの方が安心だよ」「こっちにしておいたら?」って、
子どもの選択につい口を出してしまいたくなるのは自然なことだと思います。

でも、子どもの育ちにとって
「自分で選ぶ」という経験は大切です。

今日は、なぜ「選ぶ経験」を大切にしたいのか、
私の考えをお話ししていきたいと思います。

こちらはシリーズ第3弾です

この『子どもが選ぶこと』は、
私が保育士として大切にしてきた3つの「軸」のひとつです。

1つめは 『 対等な関係であること

2つめは『 過程に目を向けること

今回が最後の3つめです。
よかったら、あわせてご覧くださいね。

親が決められるのは〇〇だけ!?

ある小説の中に出てきた言葉が、心に残っています。

親が決められるのは、名前だけ

ちょっと極端だけど、ぐさっと刺さりました。
それくらいの気持ちでいるくらいがちょうどいいのかもしれないと思ったのです。

親ができるのは、選択肢を示すこと。
そして、選ぶのは子ども。
選ばないことも、子どもの選択です。

「選ばない」のか、「選べない」のか。

ただ気にかけてあげたいのが、
「なぜ選ばないのか」にも目を向けてみること。

「選ばない」=「選びたくない」とは限りません。

もしかしたら本当は「選びたい」のに

  • 選択肢が多すぎる
  • 選択肢のイメージが湧かない
  • 過去の失敗で自信をなくしている

など…いろんな理由があって、
「選べない」状態なのかもしれません。

そんな時は、大人のサポートが必要です。
子どもの表面的な反応で判断せず、必要な手助けをする。
それもまた、子どもの「選ぶ力」を育てる一歩です。

「選ばせてあげる」になってない?

ここで、気をつけたいポイントをご紹介します。

たとえば、2歳児頃にやってくるイヤイヤ期。

自我の芽生えの時期とよく言われますが、
あれは「私の気持ちがあるんだよー!」「自分で選びたいんだよー!」という気持ちの現れでもあると思うんです。

だからこそ、イヤイヤ期の対応のヒントとして「選択肢を提示する」という関わり方がよく紹介されますよね。

でも、その方法を、
「こうすれば子どもが動く」という大人都合のテクニックとして使うことには注意が必要です。

あくまでそれは関わり方のひとつ。
その前提には、子どもの気持ちを尊重するというスタンスが大切だと思います。

親に口出しされると、なぜモヤモヤするの?

自分の過去を振り返った時にも
親に口を出されて嫌だったことってありませんか?

私自身、こんな経験があります。

保育士として就職を考えていた時、
私は私立の保育園に行こうと決めていました。

でも母は「安定するから」と、公務員の保育士になることを何度も勧めてきました。

母なりに心配の気持ちがあったことは理解できます。

ただ、その時の
”モヤッとした気持ち“が、今でも私の中に残っています。

今思えば、「選択を尊重されていない=自分の力を信じてもらえていない」と感じていたのかもしれません。

「子どもの選択」を大切にすることは、子どもを1人の人間として尊重するということになるのだと気が付きました。

どんなに小さな選択でも、
「あなたの選んだことには意味がある」と伝えることは、
「あなたという存在を信じてるよ」と伝えることなんだと思います。

それが、子どもの自信に繋がるはずです。

「選ぶ経験」が育てる力

「選ぶ経験」の積み重ねは、
子どもの生きる力を育てます。

選ぶ → 結果を体験する → じゃあ次はどうする?と自分で考える

この繰り返しが
思考力や行動力、そして「自分にはできる」という自信(=自己効力感)に繋がっていきます。

そして、「自分で選んだ」ことは、前向きな行動の原動力(意欲)にもなります。

自分で決めることは
責任もあるし、失敗もある。

その経験が不足していると、
自分で決断することのハードルが上がり、
怖いと感じるようになるかもしれません。

だからこそ、
子どものうちから、日々の中で、大小さまざまな選択を経験していくことが大切だと思うんです。

それが、自分の人生を自分で歩んでいく力になるはず。

親が最初から失敗しないようにと、正解しか示さなかったら、
子どもの可能性を狭めてしまうことにもなります。

子どもの育つ力を信じて、
子どもの選択を応援できる大人でありたいなと思います。

おわりに

ここまで読んでくださりありがとうございました。

3回にわけてお伝えしてきた、
私が保育士として大切にしている3つの「軸」

ちょっと理想論のように聞こえたかもしれません。

もちろん、私も常にできているわけではありません。

それでも、
どれも子どもの育ちに必要なものだとこれまでの経験を通して実感しているからこそ、
この軸を、親になってもブレずに持ち続けたいと思っています。

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私のこのお話が、

誰かの子育てをちょっと面白くしたり、
気負っていた気持ちがちょっと軽くなったりしたら、
嬉しいです。

それでは、また!

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